誰でも出来る、簡単な着付け方

前回のコラムでは江戸時代の服装と身分について紹介しました。
今回はそこで紹介していた、庶民や侍が実際にしていた着付け方を紹介いたします。
夏まつりや花火大会などに和服で出かけるのに憧れますよね。着付けをした事が無い方は「お金がかかりそう」「着付けるのが難しそう」等のネガティブなイメージが強いかと思いますが、実際は安くで手に入れる事が出来、覚えてしまえば簡単に着付ける事ができます。
少しでも興味のある方はこれを機に着付けに挑戦してみるのはいかがでしょうか。

目次

1.和服を着るのに必要なもの
2.着付けの準備
3.初めてでも出来る帯の結び方
3-1.帯の結び方
3-2.貝ノ口の結び方
3-3.片ばさみの結び方
まとめ

1.和服を着るのに必要なもの

普段和服を着ない方は初めて和服を着付ける時、何が必要か分からないかと思います。
和服を着付けるのには、道具が沢山必要そうだと思うかもしれませんが、3つ必要な道具があれば着付ける事が出来ます。
初めに必要なものから紹介していきたいと思います。

1 着物もしくは浴衣

こちらは自分の好きな物を準備しましょう。夏祭りの時期になると5千円程度で着付けに
必要な物がセットになっている物があります。

2 腰紐

聞きなれない言葉だと思いますが、着付ける際に使用する紐です。
呉服屋などに行けば300円程度で手に入ります。

3 帯

帯にも種類が沢山ありますが、一般的に入手しやすいのは角帯と言われる帯です。
角帯は3500円程度で入手できます。中古品ですと1000円程度で入手できます。

2.着付けの準備

着付け方にも様々な種類があります。今回紹介する着付け方は着流しと呼ばれる、着物と帯のみで着付ける方法を紹介いたします。
帯の結び方は貝ノ口、方ばさみ2種類の帯の結び方を紹介します。まず、どの着付け方でも共通する部分、帯を結ぶ前までを写真を使って説明していきます。

1 着物を羽織ります。

誰でもできる、簡単な着付け方 1
インナーですが、揃えられる余裕があるのなら、上は襦袢や長襦袢を準備できるといいです。
揃えられない場合はVネックのシャツなど、着付けた際に襟が見えないようなものを着ると良いです。
下はステテコなどで問題ありません。

2 袖の両端を両手でつまみ伸ばし、手を放します。その後、着物の両端をつかみ前に引っ張ります。

これは着物が体の中央に来るようにし、着付けた際に体にきれいにフィットするようにしています。
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3 右側を内側、左側を外側に来るように着物を合わせます。

この時、真横に着物を合わせるのではなく、写真のように少し斜め上に引っ張って、着物を合わせます。
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4 腰紐を巻いて着物を固定します。

この腰紐をしっかりと巻かないと、着付けが簡単に着崩れてしまいます。
腰紐を巻く時は、前側は腰骨辺りを目安に後ろ側は背中の窪みあたりを目指して巻いていきます。斜めになるように巻くと固定され着崩れにくくなります。
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以上で帯を巻く前段階にたどり着きました。これで下準備は完了です。
これから帯の結び方等で様々な着付けに変化していきます。
ここまでのポイントは体に着物をキレイに合わせる事。これにつきます。この段階をしっかりとしないと恰好いい着付けにならないので注意しましょう。

3.初めてでも出来る帯の結び方

和服を着たことが無い人は、和装は着るのが難しいものだと思いがちですが、慣れれば3分程度で着付けられるようになります。
誰でも出来る簡単な帯の結び方の紹介をしていきたいと思います。

3-1 帯の結び方

様々な結び方がありますが、途中までは同じ工程となりますので、共通部分を紹介していきたいと思います。

1 帯の右端を30cm程度半分に折ります。

人の体型などによってこの長さを調節する必要がありますが、目安として30cmとしています。もし着付けが上手に行かない場合はここの長さ等を調節してみてください。
ちなみに、この半分に折った部分を「て」と呼びます。
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2 腰紐を目安に帯を3周左周りに巻いていきます。

巻き始める時「て」の部分を巻き始めとし、「て」の部分が上に来るように3周巻いていき、写真の状態にします。
1周巻くごとに帯を引っ張りしっかりと締め、緩まないようにしましょう。緩みは着崩れの原因となります。
「て」の部分と巻いて余った部分が前に出ています。この余った部分を「たれ」と言います。
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ここまではどの結び方でも共通している部分となります。
ここまで来れば後少しで着付けが完成します。

3-2 貝ノ口の結び方

まず初めに貝ノ口と呼ばれる帯の結び方を紹介します。
この結び方は前回のコラムでも紹介しましたが、江戸時代に庶民・武士問わずしていた帯の結び方となります。
では、さっそくやっていきましょう!

1「たれ」の部分を内側に織り込みます。織り込んだら、「て」が下、「たれ」が上に来るように合わせます。

この時、帯が緩まないように注意しましょう。
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2 重ねた状態の「たれ」と「て」を織り込みます。

この時、「て」を中心に「たれ」の部分を織り込みます。
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3「て」の部分を斜め上に折り、「たれ」の部分を下に垂らします。

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4 「て」と「たれ」を結んだら、貝ノ口の完成です。

あとは着崩れないように後ろに結び目を回すだけです。
工程3の写真の状態から「たれ」を「て」に巻きつけるように通せば結べます。
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難しい結び方ではありませんが、慣れるまで結び目の大きさがバランス悪くなってしまう事があります。
その時は、「て」と「たれ」の長さを調整してみてください。最初の段階で「て」の長さを調節するか、「たれ」の部分の織り込む長さを変えて調整するかでバランスが上手にとれるようになると思います。

3-3 片ばさみの結び方

この片ばさみという帯の締め方ですが、別名「浪人結び」とも呼ばれます。
江戸時代に「浪人結び」という呼ばれ方があったわけではなく、後世の歌舞伎や映画などの影響を受け「浪人結び」と呼ばれるようになったそうです。
名前の通り、時代劇等では浪人がこの結び方をよくしています。
実はこの結び方、貝ノ口の工程2まで同じですので、貝ノ口と手順が変わる所から紹介していきます。

1 織り込んだ「たれ」と「て」を上下にひっぱります。

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2「たれ」を「て」の部分の1周目と2周目の間に差し込みます。

形を整え帯を後ろに回せば「片ばさみ」の完成です。
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この「片ばさみ」は「貝ノ口」より簡単に帯を締める事ができると思います。
やはりこちらも、「て」と「たれ」のバランスが大事ですので、自分の体に合う帯の使い方を身に着けられるとより恰好良く着付ける事が出来るようになります。

まとめ

2つの帯の結び方を紹介致しました。初めての人は少し難しかったかもしれませんが、手順を覚えてしまったら、誰でも簡単にかっこよく着付ける事が出来ます。
帯の結び方共通に言える事なのですが、無理してきつく結ぼうとすると帯がよれてしまうので、結ぶという考え方よりも「織り込む」という感覚で帯を締めてみるとキレイにいくかもしれません。
昔500年近く前を生きていた人が着ていた服装を今を生きる私達が着るというのはどこかロマンがありますね。
今年の夏は和服で夏祭りや花火大会に出かけてみてはいかがしょうか。新しい発見があるかもしれませんね。
また、殺陣教室サムライブでは着付け方も学べる侍体験を行っておりますので、着付け方や
侍体験をする事が出来ます。ご興味のある方は一度いらしてみてはいかがでしょうか。